Ansys HFSSの概要

Ansys HFSSはアンテナ、IC,チップ、パッケージ、PCB、RFおよびマイクロ波回路用の3D電磁設計とシミュレーションが可能です。

業界標準である有限要素法(FEM)だけでなく、モーメント法(MoM)やレイトレース法(SBR+)等解析モデルに合わせて最も適切な解析手法が選択可能です。

適用分野

・アンテナ解析

・RF/マイクロ波/ミリ波解析

・シグナル/パワーインテグリティ解析

・EMC/EMI解析

特徴

・Maxwellの方程式を簡略化することなく忠実に解析

・アダプティブオートメッシュが高精度な解析を実現するメッシュを自動生成

・有限要素法だけでなく、モーメント法やレイトレース法等、解析モデルに合わせて最も適切な解析手法が選択可能

解析用途に応じたソルバー

・周波数領域FEMソルバー

複雑なジオメトリをターゲットとするソルバー

・時間領域FENソルバー

主に過渡信号の解析に使用

・周波数領域IEソルバー

電気的に大きな金属構造物に使用

・SBR+ソルバー

電気的に非常に大規模なものを対象としたソルバー

・Hybridソルバー

有限要素法とモーメント法を使用したHybridソルバーにより、精度を保ったまま使用メモリ、解析時間を大幅に短縮

主な解析結果

・S/Y/Zパラメータ

・電磁場

・導体と基板の損失

・放射電磁界と効率

・遠方界アンテナのパターンとゲイン

・マルチフィジックス解析のための熱負荷

2023 R2アップデート情報

・HFSS 3Dレイアウトの統合-Q3DとRaptor-X

-Raptor-Xによる完全なIC設計のEMモデリングとシミュレーション

-パッケージ及びPCB用のQ3D RLCG寄生抽出

-HFSS 3Dレイアウトへのモデル転送

-3Dレイアウトでの複数のEMソルバー(FEM、MoM/IE)

-チップからシステムまでの完全なシミュレーション

・プラットフォームジオメトリを含む3Dコンポーネント配列

-より大きな構造物(基地局、機体)内のアンテナのシミュレーションを改善

・HPCスケーラブルな分散適応改善[Beta]

-ターゲットをより小さなセグメントに分割

-Mesh Fusionを使用して精度とパフォーマンスの両立を向上